(レビュー)Xiaomi Mi Pad 5 Pro 12.4(China ROM)を買った
購入したもの
AliExpress で Xiaomi Mi Pad 5 Pro 12.4(2022 年発売)を購入。
Mi Pad 5(無印,2021 年発売)は日本国内で発売されているが、Pro および Pro 12.4 は中国国内のみでの流通となっている。
購入した商品
- 本体(AliExpress / Hong Kong Goldway Store) ※JD 公式
- 保護フィルム(AliExpress / Chengzi Store) ※破損商品が届いたときの日記
- シリコンケース(AliExpress / xinjitai Store)
※アフィなし
スペック
- | Detail |
---|---|
SoC | Qualcomm Snapdragon 870 (Octa-core Max 3.2GHz) |
RAM | 8GB(LPDDR5) |
ROM | 256GB |
Display | 12.4Inch 2560x1600, 120Hz LCD |
Rear CAM | 50MB(サムスン製らしい) +2MP |
Front CAM | 20MP(SONY 製らしい) |
Battery | 10,000mAh / 67W Charge |
OS | MIUI Pad 14 (Android 13 based) |
到着まで
今回は AliExpress の Hong Kong Goldway Store で商品を購入。
36 から始まる追跡番号が発行されたのは初めてだったが、4/10 に発送通知が来て、なんと 4 日後の 4⁄14 に自宅に商品が届いた。国内配送は佐川が担当。
AliExpress Standard Shipping でたった 4 日で商品が届くスピード感は初めての経験で、かなり驚愕。
最初は別の店で購入しており LP~SG の追跡番号が発番されたのだが、税関で送り返されるトラブルが発生した。
こちらの店ではおそらく商品ラベルに商品価格が記載されており課税対象となり、それに起因した返送と推察されるが、今回 Goldway Store の発送では商品価格の記載がなく輸入消費税の課税もなかった。
16,666 円を超える輸入品に対しては基本的に輸入消費税が課税されるはずなので、厳密には納税しなければならないと思われる。今後何らかの通知が届いたら追記する。
外観その他
梱包自体は緩衝材で包まれ十分であったものの、化粧箱は多少ボコボコの状態で届いた。安定のアリエククオリティである。
付属品は 67W 対応充電器と USB Type-C ケーブルのみで非常にシンプル。
付属充電器。(画像左。画像右は Xiaomi 11T Pro 付属の 120W 充電器)
プラグに穴が空いていない事がわかると思う。
この形状のプラグは電気用品安全法に抵触するようで、安全面を考えると使いたくない。
だが、このタブレットの売りである 67W 充電は Xiaomi 純正の充電器が必須である。
私はたまたま画像右の 120W 充電器を所持しており、こちらに接続すると正常に 67W 充電できた。
電気用品安全法は使用者に対しての罰則規定はないものの、Xiaomi 製スマホがインドで爆発し死者を出した事例もあるため購入を検討している方はこの点承知しておくべきかと思われる。
なお、中国国内限定モデルのため当然だがタブレット本体も技適取得していないため、その辺うるさい人は注意。
裏面(画像左)および厚み(画像右)の写真。
裏面はアルミニウムで、指紋は目立つ。
ただ冷却性能は非常に高く、負荷のかかる作業をしても熱さを感じることはほとんどない。
厚みは約 6mm。比較用に PS4 ゲームのカセットケースを横並びでおいている(あまり分からないかも)
この薄さで 10,000mAh のバッテリーを搭載できることに素直に感心。
Antutu ベンチ
Antutu ベンチは一発どりで約 68 万点。
発熱に関しては最大でも 32 度と、全く熱を感じない。
全体的な性能/冷却バランスはかなり高い水準と感じた。
ただ、Snapdragon 860 を搭載する Mi Pad 5 との差はほぼ感じられないのではないかと思う。
性能差が殆ど無いと画面サイズが少し大きいくらいなので、+1 万円出す価値を感じられるかは人それぞれかな。
サポート面、日本語非対応を考えると決して万人向けではないと思われる。
ゲームプレイ
原神をインストールしてみた。チュートリアルしかやっていないので激しい戦闘シーンなどでの負荷は不明だが、致命的なもたつきを感じることはなかった。
気になる点としては、最高画質に設定しても画面が全体的にジャギーがかった表現になっている点。
6~7 インチのスマホ用に用意された画面を無理やり 12 インチで見ている、そんな感じ。
いろいろ設定を弄ってみたものの改善しなかったため、ハイクオリティゲームプレイに期待を寄せすぎるとがっかりするかも。
描画 fps は定量的に計測はしていないものの、上限 60fps/最高設定にして大体 40~50fps くらいかな?という感じ。60fps 張り付きでヌルヌルという感じでは間違ってもない。
中設定や高設定に設定を下げればヌルヌル。
バッテリー持ち
これは本当に減らない。さすがに 10,000mAh 積んでいるだけはある。
一度満充電したら、多少のゲームやネットブラウジング、動画視聴程度なら 2~3 日は耐えるのではないか。
使用感
主に RAW 現像(主目的)、YouTube 視聴、ゲーム、Kindle で読書、株・FX 取引等したので、それぞれに対し所感を述べる。
- RAW 現像: 満足度が高い。画面が大きいため細部まで確認しながら編集できるし、現像のリアルタイムプレビューも全くもたつきがない。スライダーの微調整等 Lightroom の操作感も画面サイズの大きさがそのままメリットに結びついている。ただ、そもそも画面が有機 EL ではないため、色の再現度に関してはどうなんだろう?というところは残る。あくまで素人がこねくり回す程度ならコレで良いのかも。という意味での満足度の高さ。
- YouTube: これは問題ない。スピーカーの音も聴くに耐えられるレベル。
- ゲーム: RAW 現像とは逆で、画面の大きさが仇になっており正直微妙。画面がデカすぎて操作しづらい。ハイエンドというわけでもないので、先に述べた通り原神が最高設定でヌルヌルという感じでもない。一方、ライトなゲームであれば十分かと思われる。アークナイツくらいであれば操作感、動作感ともにストレスなくプレイできた。音楽ゲームはやっていないが、Mi Pad 5 Pro(無印)のほうでは発熱を持つと音ズレ、処理落ちするという情報あり。本体スペックは変わらないため、おそらく 12.4 インチモデルでも同様ではないか?
- Kindle 読書: 読書にベストなタブレットのサイズは 8 インチくらいだと思われる。横向きで読む分には快適だが、縦向きではとてもじゃないが読めない。読んでいて目が疲れるということは無い。
- 株・FX: 楽天 FX を使用しているが特にストレスなし。TradingView や Investing.com を表示し、PC 取引の横で情報確認用のサブディスプレイとして活用するのは良いと思われる。なお、楽天証券の iSPEED だと、株式と先物に関しては横向き表示が非対応なのと、株に関してはフル板表示非対応のためその点ストレス。FX は、取引画面に関しては横向き表示対応。
全体的に、画面の大きさをそのままデメリットと感じる場面は多かったように思う。
たまたま今回の購入目的の RAW 現像と、FX 取引という点に関してはメリットを享受する面もあったが、いずれも完璧というわけではない。
送料込み 6 万円という値段を考えればコスパは良い部類だが、使用感の面では 11 インチの Mi Pad 5 Pro を買うか、もしくは Galaxy Tab S8 Ultra が安牌だろう。
そもそも後継機にもかかわらず、Mi Pad 5 Pro に本来備わっていた指紋認証、GPS といった機能がこそぎ落とされているのもある。
また、11T Pro で既に痛感していたものの、MIUI の癖が強い点も相まってちょくちょくストレスが溜まる点もある(Google Play 等野良 APK をぶち込む際に Mi アカウントで認証する等余計な手間が発生する、システムランチャーから変更するとジェスチャーナビゲーションが使えなくなる等)。
やはり全体的に完成度としては微妙かな。
China ROM に関して
中国国内でのみ流通しているタブレットのため、Google 関連サービスや日本語には非対応である。
もっとも、Google 関連サービスは自分でインストールすれば普通に動作するし、日本語も MoreLocale 2 を使用すれば root 化せずとも部分的に対応できる。
フォントもデフォルトだと中華フォントのため、気になる方はなんとかする方法はあるっぽいので調べてみて。僕はめんどくさいからそのまま使っている。
繰り返しにはなるが、メンドクセェことをするなら普通に国内で売られている Mi Pad 5 で良いと思う。
総括
このタブレットをおすすめする人:
- 外出先で RAW 現像したい人(画面がデカければデカいほど Lightroom の使い勝手はいいよ。ただし、microSD カードスロットが無いため外付けの SD カードリーダを購入する必要あり。)
- YouTube やネトフリなど動画視聴するのが主目的の人(バッテリー持ちがよく、画面もでかいので)
このタブレットをおすすめしない人:
- 日本語で使いたい人(MoreLocale を使っても、システム関係は半分くらい中国語で、英語化も不十分)
- ごりごりゲームしたい人(スペック足りないし、画面のデカさが仇になる)
買うタイミングによって、値段が 6 万 1000 円~ 6 万 8 千円くらいで結構上下に振れるため、時期は見たほうが良いと思われる。
てか、そもそも Mi Pad 6 も間もなく出るので、それを待ったほうが良いと思われる。